宮城県内（仙台市、石巻市、大崎市、塩釜市、気仙沼市、白石市、名取市、登米市ほか）で病院やクリニックの求人情報を見つけるための媒体はさまざまなタイプがあります。

看護協会の指定を受けて就労促進を行う公的事業「ナースセンター」をはじめ、県内13箇所に設置されている「ハローワーク」、民間企業が運営する「看護師専門の人材紹介サービス」、複数の施設担当者が集まる「病院合同説明会」などです。

現在、在職中の方で将来（半年〜1年後）の転職活動を見据えて、医療機関の情報収集だけでも始めておきたい方もいれば、条件に合った医療機関が見つかればすぐにでも転職したいという方もいます。それぞれのサービスには一長一短がありますので、ご自身の状況に合ったサービスを活用することをお勧めします。

宮城県ナースセンター
宮城県看護協会が県からの指定を受けて、求職活動を行っている看護師を対象とした相談、施設紹介、説明会等を行っています。相談員が看護師の資格を持っているため、求職者の不安や悩みを理解してもらいやすいのがハローワークとの大きな違いです。

相談員をハローワークに派遣する形で出張相談もあります。そのほか、出産・育児でブランクがある方の復職に向けた講義・実習の開催、eラーニングなどによる訪問看護師の育成も行っています。

ハローワーク
医療従事者とハローワークは結びつきがなさそうと考える方は少なくありませんが、病院やクリニック等の求人検索や窓口相談による紹介を行っています。担当者はナースセンターや民間の人材紹介サービスのように看護師業界に精通していないことと、サービスを利用できる時間帯が限られているのがネックですが、紹介される医療機関自体はしっかりしています。

通常は新しい職場が決まってから、これまで務めてきた医療機関を退職するのが一般的ですが、なんらかの事情で退職時に新しい職場がまだ見つかっていない場合、雇用保険の手続きを行うことで、「失業給付金」を受け取りながら求職活動が行えます（ただし条件がありますので、必ずご確認ください）。宮城県下にあるハローワークは以下の通りです。

看護師専門の人材紹介会社
近年、インターネットの広告やテレビCMなどで目にする機会が多いサービスで、転職サイトの大手が手掛ける「マイナビ看護師」や「ナース人材バンク」などが有名です。

求人の検索から応募までを一人で行う従来型の求人サイトとの最大の違いは、サービスに登録すると、専任のキャリアアドバイザーが面談（もしくは電話）を行って、これまでのキャリア・経験、転職先に求める条件等を訊いたうえで、それに合った複数の医療機関を紹介してくれるという点にあります。

大手サービスの場合、キャリアアドバイザーが施設を直接訪れて情報を収集しているので、医療機関の強み、職場の雰囲気、離職率、募集の背景（診療科の拡大、前任者の退職など）といった通常の媒体では把握しにくい情報を教えてくれます。

そのほか、自己アピールにつながる履歴書の効果的な書き方、施設見学や面接スケジュールの調整、模擬面接、面接への同行などのサポートも行っているので、転職が初めての方には頼れる存在となるでしょう。何よりもカバーしている医療機関の数が非常に多いので、在職中の方でも毎日の仕事に支障をきたすことなく、情報収集をできるので助かります。

運営企業に関係なくサービスは完全無料ですが、電話のみでなく対面式のコンサルティングを行ってくれる大手を選ぶのがよいでしょう。ただし、転職は人生のなかでも重大イベントのひとつですので、全てを任せるのではなく、自分の目で情報を吟味することも大切です。

病院合同説明会
ホール型の大型施設に看護師の募集を行っている医療機関の採用担当者、看護部長などが一同に集い、個別のブースを設置して説明会を行うものです。1日で多くの医療機関の情報を得ることができることと、現場のスタッフに直接質問できること、途中参加、退場が自由な点がこのイベントの最大のメリットです。

説明を聞いて興味を持った方には見学会への参加、あるいは後日に面接を行うところもあります。宮城県の場合、仙台市で開催されていますが、年に2〜3回と参加機会が少ないのがデメリットです。