クリニックは夜勤がないためプライベートを大切にできます

家庭と仕事の両立が可能

先進医療を提供する大学病院には遠方から来院する患者さんも少なくありませんが、クリニックは地域に密着した身近な存在で、診療にやってくる患者さんのほとんどは周辺地域の方です。

慢性的な持病(整形外科クリニックならリウマチ、内科系クリニックなら糖尿病など)を抱えている方も多いため、来院頻度も高くなります。そのため、一人一人と交流を大切にしたい看護師に向いている職場といえます。

近年は透析クリニックやメンタルクリニック、ペインクリニックなど、専門的な分野に特化したクリニックが増えています。これまで複数の診療科目で経験を積み、「この分野を極めたい!」と思う分野があれば、これらの専門クリニックは看護スキルを伸ばす理想の環境です。

ただし、少人数の看護師で診療にあたるため、採血・検査・検診など基本的な看護業務はこなせることが求められます。特に大学病院や総合病院で働いていた場合、採血を医師や専門の部署が行っているところが多いため、勤務年数の長い方でも採血に自信がない看護師も多いので注意が必要です。

クリニックは看護師の離職原因の上位にランクインする「夜勤」や「超過労働」などもなく、「日勤のみ」「短時間勤務」「パート」などライフスタイルに合わせた勤務形態を用意しているころが多いため、プライベートを大切にしたい方も安心して働くことができます。

一方、急な欠員に備えて余裕のある看護師の配置を行っている総合病院などとは違い、クリニックは必要最小限度の看護師で診療を行っていますので、子供の風邪などで急に休みを取ることは難しいということも理解しておく必要があります。

クリニックは他の医療機関に比べて育児中の看護師の割合が高い職場ですので、入職後一定期間を経てある程度の信頼関係を築くことができているならば、他のスタッフが「お互い様」の精神で欠勤をカバーしてくれますが、入職直後から休みがちになるのはよくありません。

また、開院前の時間帯にクリニックの周辺(駐車場等も含む)の簡単な掃除、お手洗いの清掃なども看護師の業務となっていることが多いので、その辺の事情も予め理解しておきましょう。