労働条件の確認
インターネットの求人サイトや看護師の専門雑誌に掲載されている医療機関の求人情報には、雇用形態や給与、休日・休暇等の基本的な労働条件を提示することが義務付けられています。
これらの基本項目を確認することはもちろんですが、有給の消化率はどのくらいなのか、「夜勤あり」とあれば月平均何回くらいなのか、2交替制なのか3交替制なのかといったことも面接の前に把握しておけば、入職後のミスマッチを防ぐことができます。
看護師の年齢構成
結婚や出産等のライフイベントが多い30代の看護師が少ない医療機関は、育児と仕事の両立あるいは復職支援を行う体制が整っていないことが考えられます。また20代だけが少ない場合は、育児でフルタイム勤務が難しい中堅層の仕事を負担させられていたり、教育体制が十分ではない可能性があります。
どの世代も公平に働ける理想の医療機関は、20代前半の新人から、30代の中堅、40代以降のベテランまで各年齢層の比率にバラつきがないところです。特に近い将来、結婚して出産後も働き続けたいとお考えの方は、スタッフの年齢構成が医療機関選びの重要なファクターであることを忘れないようにしましょう。
離職率は高くないか
日本看護協会が全国の医療機関を対象に実施した「病院における看護職員需給状況調査(2012年)」によると、2011年度の常勤看護師の離職率は10.9%(宮城県は10.5%)となっています。離職率の低い医療機関はそれだけでアピールポイントとなることから、看護部のホームページで数字は勿論、具体的な取り組み等も紹介されていますので、わかりやすいかと思います。
しかし、離職率が平均よりも高い医療機関は数字を掲載していないところが多いため注意が必要です。病床数は増えていないのに、常に大量採用の広告を出している医療機関は怪しいと思ったほうがよいでしょう。なお、1ヶ月の夜勤時間が「72時間」を越える看護職員の割合が50%以上の医療機関になると、離職率は13%近くになります(同協会調査)。
職場内の雰囲気
職場で一緒に働く上司や同僚などの人間関係、職場の活気などは、求人広告などの活字媒体から把握するのは難しいかもしれません。しかし、近年は多くの医療機関が患者さん向けのホームページとは別に、新卒・中途採用の方を対象とした看護部のホームページを立ち上げています。
看護師長、中堅、新人スタッフの生の声を顔写真で紹介しているところも増えており、少なくとも全く情報を公開していない医療機関よりは雰囲気が伝わるかと思います。
また病院見学を受け付けているところがあれば、参加してみましょう。時間帯に関係なく常に業務に追われている医療機関は、職場内の人間関係もピリピリしているところが多い傾向にあります。